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院長ブログ

頭皮の育毛治療にメソセラピー

薄毛の原因

みなさんこんにちは。院長の平岡です。
最近患者様から、薄毛治療のお問い合わせを受けることがあり、
当院でも育毛治療を導入しようと考えております✨
 
「年とともに髪が薄くなってきた、、、」
「出産後に髪の毛の抜け毛が一気に増えた、、、」
「若い頃から薄毛が気になっていたけど、なかなか人に相談できなくて、、」
 
というお悩みの方は実は多いんですね。
 
日本皮膚科学会が出している脱毛症のガイドライン(https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf)を見てみると
男性であれば、
○男性型脱毛症(AGA)」
 ・男性ホルモンが毛乳頭細胞に作用して、休止期の割合が多くなる。
 ・特に髪の生え際や頭頂部に生じる。
 ・20 代で約 10%,30 代で 20%,40 代で 30%,50 代以降で 40 数%と年齢とともに高くなる。
 ・遺伝的背景として、 X 染色体上に存在する男性ホル モンレセプター遺伝子の多型や常染色体の 17q21 や 20p11 に疾患関連遺伝子の存在が知られている。
 
女性であれば、
「女性型脱毛症(FAGA)」
 ・女性ホルモンの減少や男性ホルモンへの感受性の高さにより、休止期の割合が多くなる。
 ・頭頂部を中心に比較的広範囲に生じる。
 ・更年期以降に生じる
という特徴があります。
 
頭皮の毛の薄さで悩むのは、実は男性だけではなく、女性もなんです!
 
今回は頭皮の治療の中でも「メソセラピー」といって、
頭皮に直接薬液を注入する治療法についてブログを書きます♩
 
参考にした論文は以下の2つですので、興味のある方は読んでみてくださいね。
 
Gupta, A. K., Polla Ravi, S., Wang, T., Talukder, M., Starace, M., & Piraccini, B. M. (2023). Systematic review of mesotherapy: a novel avenue for the treatment of hair loss. Journal of Dermatological Treatment, 34(1). https://doi.org/10.1080/09546634.2023.2245084
 
Aledani EM, Kaur H, Kasapoglu M, Yadavalli R, Nawaz S, Althwanay A, Nath TS. Mesotherapy as a Promising Alternative to Minoxidil for Androgenetic Alopecia: A Systematic Review. Cureus. 2024 May 5;16(5):e59705. doi: 10.7759/cureus.59705. PMID: 38841017; PMCID: PMC11152360.
 

メソセラピーとは

メソセラピーというのは、”局所微小注入療法”のことです。
 
1箇所あたりの注入量は少ないですが、それを頭皮全体に何十ヶ所も注入していきます。
 
ドクターが注入する「手打ち注射」もあれば、
機械を使って注入する「水光注射」もあります。
当院ではハイコックスという水光注射の機械を導入しています。
ハイコックスは1回の注入量が多く、液漏れもしにくいので、
とても気に入っている機械です✨
 
最近よくSNS等でも注入時の写真が挙げられていますね。
↓こんな感じ(こちらは手打ち注射の写真です)
 
痛そう💦に見えますが、当院では、
・表面クリーム麻酔
・ブロック麻酔
・笑気麻酔
・静脈麻酔
などいろいろな麻酔方法を取り揃えているのご安心ください!!
 
↓こちらは水光注射の機械のお写真です。

注入する薬剤の種類

デュタステリド、ミノキシジル、成長因子や自己血由来製剤(PRP)、ボツリヌス毒素A、幹細胞などいろいろな種類が使用されています。
 
ただ投与方法の標準化されたプロトコルはなく、各クリニックが独自のやり方で行っているのが現状です。
主な製剤の種類は以下のようなものです。
 
1)デュスタリド
5α-リダクターゼ酵素の阻害剤。テストステロンからジヒドロテストステロン(より活性の強い男性ホルモン)への変換を阻害する薬。
いわゆる男性型の脱毛症に効果がある薬。
内服薬のザガーロ(デュスタリド)やプロペシア(フィナステリド)と同じメカニズム。
0.005%~0.05%の濃度で、施術の頻度は週に1回〜月に1回で行います。
 
2)ミノキシジル
血管拡張薬で、毛髪に栄養を与え、毛髪の成長期を長くすることで増毛します。
濃度は2%製剤のものが多く、週1回または隔週の頻度で行います。
 
3)成長因子
線維芽細胞増殖因子(FGF)、血管内皮増殖因子(VEGF)、形質転換増殖因子β1(TGF-β1)、上皮成長因子(EGF)などを含む成長因子が、毛包の再生および再成長を促進します。
 
4)PRP
ご自身の血液から採取した血漿成分の中に含まれる成長因子やサイトカインを注入する方法。
再生医療の範疇の治療です。
 
大まかには上記の4種類の治療があり、
これらを混ぜてカクテル療法として行うケースも多いです。
 
ただこれらのメソセラピーの効果のエビデンスは、大規模研究が行われていないため、確かなものはありません。
 
しかし、頑張って論文を探してみると、
Uzelらが2001年に報告した論文「Intradermal injections with 0.5% minoxidil for the treatment of female androgenetic alopecia: A randomized, placebo-controlled trial」という比較試験の論文がありました!

▶︎54人の女性型脱毛症(FPHL)患者を対象に、0.5%ミノキシジルの皮内注射と生理食塩水のプラセボ注射を比較。

⇨ミノキシジル群では、終毛と軟毛の比率(P < 0.001)、成長期毛の割合(P = 0.048)、脱毛および毛量の自己評価(P = 0.021およびP = 0.028)において有意な改善が見られた。

という内容でした✨

 

というわけで、薄毛にお悩みの方は一度試してみる価値のある治療です♩

当院ではミノキシジルや幹細胞培養上清液、NMNのメソセラピーを行っていますので、

興味のある方は一度受けにいらしてください。

最後まで読んでくださってありがとうございました〜♩

銀座リシェスクリニック

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